Nachi Usuda

臼田那智

舞鶴の赤い家

滞在期間:2017年9月5日-10月29日
制作発表期間:2017年10月7日-11月5日

場所: 京都府舞鶴市, 西舞鶴マナイ商店街, 西市民プラザ前

制作協力: 田中雅理 ( 木工作家 ), NPO 法人まちづくり, サポートクラブ

出展: 大京都 in 舞鶴 2017

撮影: (1),(3)~(5),(6)~(8) 臼田那智 (2) 京都府
(6) 舞鶴市民新聞

The Red House In
Maizuru

Length of stay: 05.09.-29.10.2017
Exhibiton: 07.10.-05.11.2017

Place:
West City Hall, Nishi-Maizuru
Shopping Street,
Maizuru, Kyoto Japan

Cooperated with:
Mari Tanaka (Wood work artist)
NPO City Development
Support Club

Project: Daikyoto in Maizuru 2017

舞鶴の赤い家

滞在期間:
2017年9月5日-10月29日
制作発表期間:
2017年10月7日-11月5日

場所:
京都府舞鶴市 ,
西舞鶴マナイ商店街
西市民プラザ前

制作協力:
田中雅理 ( 木工作家 ),
NPO 法人まちづくり
サポートクラブ

出展:
大京都 in 舞鶴 2017

撮影:
(1),(3)~(5),(6)~(8) 臼田那智
(2) 京都府
(6) 舞鶴市民新聞

The Red House In
Maizuru

Length of stay:
05.09.-29.10.2017
Exhibiton:
07.10.-05.11.2017

Place:
West City Hall, Nishi-Maizuru
Shopping Street,
Maizuru, Kyoto Japan

Cooperated with:
Mari Tanaka (Wood work artist)
NPO City Development
Support Club

Project:
Daikyoto in Maizuru 2017

西舞鶴マナイ商店街にある、真名井の水汲み場には、毎日人が水を汲みにやって来る。昨年度の「京都:Re-Search in 舞鶴」から選抜された臼田那智は今回、その隣に赤い家を建てた。
通りにむき出しの状態で制作を行っていたため、行き交う人には幾度となく「何が出来るんですか?」と声を掛けられ、家の使い道をどうしようか?と逆に質問してみたという。そこで返ってきた答えを実際に試してみる。そのようにして、唐突に出来た赤い家がどのように変わっていくか、どのように舞鶴に馴染んでいくか、或いはさらに違和感を帯びていくのか、その過程を含めた現象を、時には参加したり、外側から傍観したりしながら、楽しんでほしい。いずれにしても、赤い家をきっかけに誰かのたがが外れたら、もっと楽しいだろう。
(『大京都in舞鶴2017』ガイドブックテキストより)

I built a red house at a lively spot by the water fountain in the Nishimaizuru-Manai shopping arcade located in Maizuru City, Kyoto Prefecture.
The red house was intended as a base for something to happen. The furniture and other items were collected on location. I let the people there decide all on their own how they use the house and did a questionnaire to find out in what ways it's used. In addition, during this period I produced four issues of a newspaper gathering stories of events in the red house and distributed it on location. Good and bad things that happened with the house, as well as critical views, were recorded in the newspaper.
Were I to do another project there, through my work I would give back something more than they are looking for to the people I received critical opinions from.
In doing this, the red house would continue to function as a place where the people around are able to let go and show what they truly think.

赤い家の制作過程および出来事を記録した週報『舞鶴の赤い家』を4号に分けて編纂・発行、地域の人へ配布した。(クリックで拡大)

第1号 2017年10月6日 第2号 2017年10月8日 第3号 2017年10月12日 第4号 2017年10月29日

『舞鶴の赤い家』第4号に収録された、地域の方へインタビューを行った、まいづるのこえ
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商店街へ赤い家のことを広めるために、この週報作成を提案してくれたのは真名井自治会長塩尻秀雄さん (70代) いつも率直な意見が嬉しかった。

「赤い家が、良いか悪いかで言ったら、どっちとも言えないけど、ないよりはあった方が良い。結果は別で点数はわからんけど、交流の場なのはわかるし、目に付くから場所は良い。来年も呼んでもらえるようにあんたも努力しな。声は掛けときなよ。舞鶴で知り合いが出来たろう? 私は未だに、 あの赤い家がわからんと始まってわからんと終わったが、舞鶴にきてそこで繋がりが出来た、それが財産になると思っておきな。 10人のうち2人でも3人でも良いと思ってくれる人がいればいい。そしてあんたも一生懸命やってた。私は自治会長として、ふれあいの場を作っている。人との絆を基本に置いて、自治会の活動をしている。初めてあんたと出会った時に、人が集まるための場づくりだとすぐ思った。私とあんたは同じかもしれん。あんたにとってもここへ来たことにマイナスは一つもない。輪を広げられたし、あんたにも良い経験になった。また舞鶴に来なよ。覚えておくから。」

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商店街の「御台所セバル」オーナーの友成竜治さん ( 40代 ) は、9月の赤い家制作中から興味を持ってくれラジオで赤い家を紹介してくれた。

「赤い家を作ってる時から出来上がりを楽しみにしていた。新しい出会いの場として見てた。取り 壊すのも勿体無いが、全国を練り歩くのも面白そう。色に関しても、人間、赤を見ると情熱的に湧き立つものがあるんでしょうね。関心を持ってもらうには良い色。また次回やるなら,24時間人が寝泊まりしたり、表に不思議な扉や表札を付けたり、新しいコンセプトでやっても面白いかも。」

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ニンジンマルシェに野菜を買いに来てくれたり、西 市民プラザによく立ち寄る小嶋充子さん (70代)

「こういう赤い家とか、小さなスポットって、ありそうでないやん。若い人とか、みんな見て通るいうことは興味がある思うんや。ただここで休憩したりするかは知らんけど、キョロキョロしてる人はよく見かける。若い人にはいい。良いんちゃうん、 茶色とか落ち着いた色より変わった色の方が。雪 が降っても映えるやろうし。新聞の会員になるで。 支援するっていう意味で。それでまた来な。」

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西舞鶴在住、文学フリマ京都事務局代表の糸井宏樹 さん (40代 ) は、哲学的に赤い家を考察してくれ、 それによって家のあり方も変わっていくようだった。

「今回の事業で皆さんがやっていることは、実際に体験したり感じたりは出来るが、誰かに伝えたり言葉にするのが非常に難しい...。湧き水で洋服 を洗たくする会では、水だけで洗たくすることが、 暮らしの根本を意識するような行為に見えた。赤 い家がやっていることは、何もないところに仕切 りを作り集合体を作るというより、根本の根本を シミュレーションし、水だけでも洋服が汚れていくことが、生きるだけで人がどれだけ気づかない うちに汚れていくものかを示すことにもなった。 あと色んな人から「あれはなんで赤いのか」聞かれた。臼田さんが「赤が他の色に変わっていくのが楽しみ」と言っていたけど、逆に赤が集まって 来たことで、舞鶴の土地の雰囲気を図らずも示し てしまったんじゃないですかね。感じる人によっ ては赤を否定して他の色になった可能性もあるのに、最終的に暖色ばかりになったということは、 らぽーるで皆が服を買う舞鶴ファッションという ものがあるように、なんとなく系統が似てしまうとか、何かを気にして同調してしまう意識が舞鶴 にあるのか、或いは同一の取れた雰囲気を作る力 を舞鶴が持っていたのか。人の繫がりの中で舞鶴 独特のものが出たんじゃないか。なのでもし赤い 家を他の土地でも展開したら、それ自体で土地を 表すシンボルになり色んなことが起こりそうな予感がする。舞鶴では、シンボルとは直ちには言えないが、舞鶴の空気やムードを何か引き出した気 が僕はしていますね。」

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